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| 第二百十六回北軽井沢句会会報 令和四年一月十一日(水)管理務所 兼題 新年一般 | 





















  
| 鎌倉の山水汲みて初釜す  初釜に母も招ねかれ一日かな  初雀号令あるのか飛び立てり | 柴山つぐ子  | 
| 春兆す駅まで続く日向道  大船の観音さやか八十路の春  正月の人来て語る俳句かな  マーマレード透明に煮て春隣 | 小林 好子  | 
| 威勢よく客と掛け合ふ達磨市  教訓の一日大事と初暦  公報の案内欄の達磨市 受話器から声の溢れてお元日 | 佐藤 栄子  | 
| 音たてて風入れ変はる寒の入  とりどりの菓子の集まる女正月  浅間嶺の絶えぬ煙や千代の春 雪原のしじまに風の音覆ふ | 山﨑ちづ子  | 
| 母の食ぶ汁に落として寒卵  初春のかほりこぼるる大吟醸  初雀朝日をふふみ羽ばたけり  参道の灯りの清か初詣 | 佐藤かずえ  | 
| 炬燵とはくされ縁なり山の  小さき畑小さきシャベルで冬耕す  正月を待ちわぶ間なく正月来 | 北川 京子  | 
| 悪友の顔の浮びや年賀状  師も友もこの郷に居て初浅間  冬夕焼浅間嶺越しの雲染めて | 黒岩伊知朗  | 
| 初駅伝八木節に背押されけり  雪の夜は酒くみ昭和の歌謡曲  寒中や袴引きずる豆剣士  帰省子の駅舎に消ゆる午後七時 | 黒岩 清子  | 
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| いつの日か傘寿となりし初詣 飛び立つも残るも乱る鴨の陣 初春や車窓を巡る故郷へ | 佐々木終吉  | 
| 山荒れて里に押し寄せ雪景色  手を合わせ再会願ふ冬日和 冬晴れの沖縄演舞活気づく | 佐藤 さゆり  | 
| 新年の祝砲響く山間に  爺さんに年玉貰ひ苦笑ふ 小母さん等マスク掛ければ可憐なり | 白石 欽二  | 
| 路地裏の小さな八百屋暮早し 久々に思ひを綴る日記買ふ 木枯や猫の甘えは床の中 | 武井 康弘  | 
| 車椅子に余生を預け去年今年  思春期の娘は無口冬休み  けふ生きて妻の形見のチャンチャンコ 
 | 中島みつる  | 
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| 元日やごちそうさまと一番湯  駅伝と酒に浸りて三が日 初詣母の手をひく娘かな | 山﨑 伸次  | 
| 風花や八ッ場の湖面に着水す  神御座す秩父神社の破魔矢買ふ 浅間嶺にあたる朝日や賀状書く | 横沢 宇内  | 
| ★令和五年初句会 皆様の元気そうな笑顔が集まりました。ちょうど鏡開の日という事で柴山さんがお汁粉をふるまってくれました。ほっこりとあたたかく美味しいお汁粉でした。 (山﨑ちづ子) ★二月の句会 二月八日(水)草津町ホテルヴィレッジ 会費 三〇〇〇円 (食事代・会場費) 兼題 雨水 梅 独活 万座鹿沢口十時集合 乗り合わせて行きます 句会後入浴を予定していますが、入らない人はご自分で行って下さい ★柴山つぐ子さんが句集「つまこひ」を出版されました。句歴四〇年の集大成「つまこひ」は柴山さんの人生そのものだと思いました。優しい気持ちにさせてくれる俳句の数々に思わず句集を撫でるほど感動しました。私の一番好きな俳句は 「ふくいくと鄙の暮しや葱きざむ」 です。日々の暮らしの中での状況がよくわかる俳句で、何を作っていたのかなとか想像したり温かい気持ちにしてくれるからです。柴山さんは「おいとま支度」と言っておりますが、まだまだ私達北軽井沢句会の先生でいてくださいね。 本年より柴山さんにかわり北軽井沢句会の代表を務めさせて頂きます。分からないことばかりですので、皆様のご協力をお願いいたします。 (2023.1.12 山﨑ちづ子) 「遠くの親戚より近場の句友」と言った人がいました。句友は句「が出ていなかければ、何かあったかと連絡をくれるし、句の中から、悩みや変化を読み取ってくれるからです。 年をとればそうそう友達が出来るものではありません。 また、人は死ぬまで何かに係わっていると、その日やることがあることが大事です。 俳句は、今日只今の自分を詠み、人に見てもうものです。句会は昔の思い出に生きる場所ではなく、今日の自分を見せ合う場所です。 ということで、袖振り合うも他生の縁、楽しい句会を続けてください。 柴山さんには、死ぬまで句会に係わってもらうよう引きずり出してください。2023/1/24 伊藤伊那男 | 
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